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ハッピーエンド

 

 断頭台で、

 「もうすぐだわ。しっかりと目に焼き付ける、彼の魂の強さを、私は信じてる。もう駄々をこねるのはやめたの。じゃないと彼に顔向けできないわ。」

 3,2,1… ドサッ

 彼女の瞳からこぼれた涙は一筋の光の線をつくった。

 その次の瞬間に空からキャンディーが降り注いだ。

 赤、青、黄色、紫に、オレンジ。色とりどりのキャンディーが次々と降ってくる。

 それは今年のナイトキーパーが最後の力を振り絞って、最後の役目を果たしたということ。

 周辺にいた霊たちは一瞬にしてキャンディーになる。

 東の方から女の嗚咽が聞こえる。

 そして、今、その生きざまを見送ったフレッドが新たなナイトキーパーとしてこの街を守っていくのだった。

 きらきらと輝く景色の中アンナは言った。

 「みんな、ありがとう。ちゃんと見送れたわ。彼もこれからナイトキーパーの務めを果たしていく。私も自分の仕事をちゃんとしなくちゃね?」

 

 「じゃあ、そろそろお客様方への最後のお仕事をしますよ?」

 そう言うとアンナはロータリーの方へと歩き出した。

 

 「本日はご乗車ありがとうございます。それでは、出発いたします!」

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